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「親ガチャ」はない
『リバー・ランズ・スルー・イット』という映画をご存じですか?
この映画の監督は、俳優のロバート・レッドフォード、そしてレッドフォードの若い頃にそっくりと言われたブラッド・ピットが出演していることで話題を集めていました。
映画のストーリーをざっくり言うと、厳格な牧師の父と、才能あふれた目立つ弟を持つ、真面目で控えめな兄の目を通して描かれた家族の物語です。
父親が二人の息子に疑似餌を使う釣り『 フライフィッシング 』の楽しさを教え、3人の共通の趣味になっていきます。『 フライフィッシング 』そして釣りをする『 川 』がこの映画の重要なエレメントになっています。
( ※フライフィッシング: 欧米式毛ばりを使う釣り。イギリスの貴族から始まったとされる格調高い釣りのスタイルです。)
親子共通の趣味である釣りの場面ででてくる『 川 』が圧倒的に存在感があり、美しく、穏やかであり、時に荒々しく、家族に起る出来事を象徴するものとしてこの映画を印象深いものにしていました。
私の中では『 川 』が主役と言えるでしょう。『 川 』とブラッド・ピットのキラキラした笑顔しか記憶にないのです。
家族に起る辛い出来事もいつしか静かな時間に変わり、『 川 』の滔滔とした流れの中に消えていくようでした。
イラストは、映画上映当時、依頼を受けた小さなカット仕事の中に親子がテーマのものがあり、この映画の『 川 』が頭から離れなくて、「 川で釣りをする 」を入れた「親子」を描いたのでした。30年以上前です。ほとんどの仕事は終了すると人にあげるか、処分してしまうのですが、残していた数少ないものでした。

ところで、「親ガチャ」という言葉、少し前からネットで見かけるようになりました。
子どもが親や生まれた環境を選べない状況を、ゲームのガチャに例えて表現したとのことですが、今では毒親や経済的な格差に繋がるという人生観を表しているそうです。
子供は親を選べない、昔は私もそう思っていました。しかし、
実は、まったく逆なんだそうですよ。
親は子供を選べないと言うのがスピリチュアル業界の通説です。
親は自分のDNAを受け継いではいるけれど、母親の細胞で身体は出来ているけれど、どこの星からきたのか、素性のわからない子供の世話をすることになるのですって。
選択権は子供にある。
信じたくない気持ちもありますが、そうなんですって。
では、子供たちはどういう基準で親を選んでいるのでしょうか。
子供たちは沢山の学びが出来そうな、成長ができる親や環境を選んでいるようです。
体験したいことを体験できる環境、体験を提供してくれる親の元にやってきています。
まずは、人間の成⾧は他の人と比べられるものではありません。
自分自身の過去と今でしか図ることができないものなんですね。
生まれてきた地点からどれだけ遠くまで飛べるか、
その距離こそが成⾧だと思っています。
自分を最も遠くへ放り投げてくれる環境を選ぶ、そういう親を選んで生まれてくる。
私の父も母も「 毒親 」かと問われればその要素が大ありです。
いえ、「 毒親 」です。二人とももういないので言えます。
いい所もありましたが、悪い所はもっとたくさんありました。
結構な迷惑をかけられてきました。
こんな家、この両親から生まれてきたのを恨んだこともありました。
ある時、決めたんですね。親から愛された記憶が3つでもあったら全て許そう、と。
そうしたら、3つなんか簡単に出て来るわけです。
その一つ一つを思い出しているうちに涙があふれてきました。
いい所だけを親からもらおうなんてムシが良すぎる。
面倒でやっかいな部分もひっくるめてギフトとしてもらったわけなんです。
この両親のところに生まれてきたくて生まれた、と今では信じられます。
心の成長にともなう「成長痛」は痛いですよね。
全身の骨がきしむような痛みが心にもある。
痛いですけど、私たちが選んできたんです。
そんなわけで頑張って行きましょう!
『リバー・ランズ・スルー・イット』の兄弟も、豊かな自然、流れる『 川 』のある町、牧師の父、優しい母の元で、共通の趣味フライフィッシングで言葉を交わさなくても心を通じ合わせられる関係や苦い体験をしたかったのかもしれませんね。
歌は、
King Gnu さん
今一番好きなアニメ「薬屋のひとりごと」から
幾田りら さん
これまでにご紹介した名曲を残しておきます。
嵐のみなさん、若い、美しい。
西野カナさん
SUPER BEAVER 私の押しです💖